古いアパートを売却。解体しようとしたら、まさか人が住んでいる?
アパートを所有している大家さんも高齢になりました。
建物は価値が無いからと、土地として売却する事になりました。
アパートは、老朽化に伴い、
入居者も段々減少していました。
そこで、残っている入居者には退去してもらう事にしました。
アパートは、売却後買主が解体するという事になりました。
ところが、嘘のような本当の話がありました。
古いアパート付の土地も無事売買契約が完了。解体しようとしてみる洗濯物が干してある。どういう事?
アパートの建っている土地の売買契約は無事が成立。
購入した買主は早速解体を始める事にしました。
もちろん、全ての入居者は退去している筈です。
ところが、アパートの一部屋に解体寸前にも関わらず、
なぜか洗濯物が干してあります。
更に室内には荷物もあるようです。
買主は少々、不審に思いました。
でも、退去済みの古アパート付として購入。
引渡しも終わっていました。
だから、入居者の荷物が残ったままなのかもしれない。
その程度に考えていました。
大家さんが忘れられてしまった入居者!買主も入居者も突然の事にビックリ
そして解体作業を始める前日。
アパートの全ての部屋を一つずつ確認していきました。
すると、どうでしょう。
何と、洗濯物のあった部屋には、人が住んでいたのです!
買主はビックリです。
もちろん、入居者もビックリ。
その入居者は不動産会社を通さず、大家さんが直接貸していた人でした。
もちろん、それ自体は違法でもなんでもありません。
不動産会社と管理契約や専任契約を結んでいなければ、
大家さんが直接部屋を貸すことも出来ます。
更に、その場合賃貸借契約書を結ばなければならない訳でもありません。
大家さんとの約束に問題が無く、家賃も払っていれば
全く問題は無いのです。
ところが、今回の場合大家さんが何と部屋を貸している事を忘れてしまったのでした。
入居者がいる。そのままの状況で解体されてしまう。危険な事態です。
大家さんは貸してあることを忘れ古屋付土地として売却してしまったのです。
不動産会社も売却依頼を受けた時、なぜ気づかなかったのでしょうか。
全部空室だと言われ、確認をしなかったのでしょう。
まさか入居者がいるとは、思いもしなかったのかもしれません。
でも、売却に出す前に確認に行けば違和感があったのではないでしょうか。
購入した人も洗濯物を見た時に、売主に確認すべきだったでしょう。
もちろん、貸している事を忘れていた何て考えられない事です。
更に、入居者も周囲の状況はおかしい。と思ってはいたそうです。
それでも、大家さんに確認することもなく住み続けていたのです。
もちろん、賃料をきちんと払っているのなら
入居者に落ち度はありません。
立退きの話すら聞いていなかったのですから。
もし、購入した側が最後に室内を確認していなかったら。
それこそ、大変な問題になっていたかもしれません。
双方の【だろう!】が重なり危険な事態が起こるかも
こんな事は、普通考えられない事です。
もし、入居者が寝ている内に解体が始まったら。
不在中に部屋が壊されてしまったら。
色々考えると、恐ろしいことです。
買主にもこの場合落ち度はないでしょう。
逆に、解体前に確認して良かったと思います。
この出来事は、売主側に責任があるでしょう。
大家さんが、高齢で入居していることを忘れてしまった。
確かにとんでもありません。
それでも、不動産会社に売却依頼をしていたのです。
依頼された不動産会社は当然、売却前に現地調査は行く筈です。
アパートの鍵を預かり、室内の確認をする。
その程度は普通に行うでしょう。
空室の筈の建物でも入居者がいれば、人の気配もすると思います。
その時点で、更に確認すべきだったと思います。
買主が不審に思うのであれば、売主側も不審に思うでしょう。
高齢の大家さんであれば、猶更不動産会社の確認作業は大事です。
あり得ない事ですが、全員の「だろう!」が重なってしまったのでしょう。
高齢の売主や買主は年々増えてきていると思います。
仲介会社も今後より一層の注意が必要になるでしょう。
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