アパートやマンションの売買を考える

賃貸アパートやマンションの売買。
最近も収益物件取引として人気があります。

以前は、地主さんが自分の所有する土地に賃貸物件を建築する。
相続税対策や農業をしなくなったから。
など、バブル時期には、たくさん建築されていました。
地主さん以外でも、不動産を保有して収益をあげたい。
と考える方も多くアパート・マンションを購入していました。

その頃、賃貸物件を所有していた方も
長年保有している内に収益物件を手放す事を考えるようになりました。

ここ数年ちょっとしたブームのように収益物件の売買は続いていました。

新築アパートやマンションは、それなりに価格も高く
当初はそれほど収益もあがりません。

そこで、高齢化の進んだ賃貸物件の所有者。
親族も賃貸経営を希望しないし、
財産を処分しておこう。
と売却を検討。
そのような中古の収益物件を購入したい。
という方が増えているようです。

そのように、収益物件を買い進めるうちに
それを職業にしていく。
いわゆる投資家と言われる方も増加しています。

売却され所有者が変わった賃貸アパート、マンション。
いわゆるオーナーチェンジです。

もちろん、オーナーが変わっても
きちんと建物管理をしてくれて
入居者には何ら問題もない事もあります。
いわゆる投資家と呼ばれる収益物件の所有を
仕事にしているオーナーなどは、プロとして物件の維持管理に
気をつける方も多いと思います。

でも、その中には購入した賃貸物件の維持管理、
入居者への連絡なども全く行わない。
という所有者も残念ながらみられるようです。

以前のオーナーとお取引やお付き合いをしていた物件があります
オーナーが売却され　新オーナーとは特にお付き合いもない。
と言うケースもいくつもあります。
ましてや、管理状況がどうなっているのか。
などは全く不明です。

新オーナーになった時点で、オーナー変更の文書は来たらしいのですが
それ以降、まったく何も連絡がない。
と入居者から連絡が来る事が、最近増えているのです。

オーナー変更の文書1枚が来たとしても、
家賃の支払先を変更すればいいのでしょ？
今までと同じに住んでいられるのなら問題はない。
と入居者は特に気にも留めない。
というのが現実です。

ところが、時間が経つにつれ
色々と困った事が目に付くようになります。

たとえば、以前のオーナーの時には
管理会社からも連絡がきたり、
掲示板に困った時の連絡先が張り出されたりしていました。

だから、設備故障があってもすぐに連絡ができた。
とか、ゴミ置場も汚れていてもクレームを出せば
すぐに対処してくれた。
廊下の電気が切れても、対応をしてくれた。

それが、新オーナーになってからは
全く何もしてくれない。
と入居者が言うのです。

そんな物件は、入居者がどこに連絡したらよいのか
わかるようにしてくれていないようです。

困った入居者は、以前管理をしていたり
仲介をしていた当社に電話してくる。
最近もそんな状況が何軒か続いているのです。

残念ながら、当社にも連絡先がわからないのが殆どなのです。

新オーナーの連絡先、あるのかわかりませんが管理している会社の連絡先。
こちらにお知らせ頂いているのでなければ、
わからないのが現状。
そんな物件に勝手な事をするのは越権行為になるのでは？

入居者は一度は連絡があったはずなので
他の入居者に聞いてみるなどの方法をとるしかないかもしれません。

売却した前オーナーに伝える事も
もちろん出来ないでしょう。

結局、迷惑するのは入居者。
という事になるのです。

家賃が入ってくれば良い、という訳ではないのです。

マンション、アパートを購入する方が全て
放置しっぱなしの訳では、もちろんありません。

逆に前のオーナーより、きちんと管理したり
きれいにされている方もたくさんいます。

でも、入居者からのクレームを聞くたびに
当社で管理していた物件などは特に
寂しく、がっかりした気持ちになるのです。

収益物件を購入しようとする方。
入居者の事も考えて欲しい。
と切に思うのです。

また、入居者もオーナーチェンジなどがあった場合
その連絡先などは、きちんと把握しておく。
それが、これからの生活に必要になるかもしれません。

十分気をつけて欲しい、
と思うこの頃です。