立退きの強制執行
昨日、強制執行の立会を行いました。
【強制執行】
お聞きになった事はあるかもしれませんが、
具体的には、どんな事なのでしょうか。
裁判所執行官による強制的な立退き
今回行ったのは立退きの強制執行。
賃借人が賃貸物件から立ち退かない場合
裁判所の執行官が強制的に立ち退かせるものです。
賃貸の場合、多くの場合家賃滞納などを理由とし
督促、催告などを行ったうえで、解決しない場合
貸主側から契約解除をします。
契約解除後は当然その賃貸物件の明渡を求めます。
明渡がされなければ、訴訟を起こし
明渡を命じる判決をもらう必要が出てきます。
ただ、一般的に訴訟まで持ち込むケースは
あまり無いと思います。
訴訟を起こすとなれば、賃借人にとっても賃貸人にとっても
精神的・経済的にも大きな負担となるからです。
弁護士費用、様々な手続きもあり大変です。
だから、その前の段階で調停・交渉など和解に持ち込むのが
良いのはもちろんです。
家賃滞納による契約解除までが一般的
当社でも、家賃滞納により契約解除を行い
明渡をしてもらった、というケースはもちろんあります。
大抵の場合弁護士から書類が届いた段階で
借主側が対処する事がほとんどです。
それなのに、今回なぜ強制執行まで行わざるを得なかったか
という事です。
それは、借主が家賃滞納を重ねている内に
所在不明になってしまったからなのです。
いわゆる「夜逃げ」というものです。
正直昔から、無断で借主がいなくなってしまう・
という事件はありました。
連帯保証人がいても、滞納賃料を取り立てるのは難しい。
そんな時代がありました。
せめて、室内の荷物を持ち出していなくなってしまう、
という方が貸主には助かります。
困るのが、荷物も全部置いて行ってしまい
所在が分からなくなる。というケースです。
借主所在不明により訴訟提起
置いて行かれた家財道具は、
勝手に処分する事すらできません。
滞納賃料は、回収する事もできません。
そういう事をする入居者の場合
かなりの金額を滞納している(数か月分)
貸室も、かなり傷んでいる事が多いのです。
個人のオーナーさんは、そんな事件が起こると
大変な損害を被っていたものです。
そんな経験もあり、今ではオーナーや管理会社は
賃貸保証会社を利用することが増えてきたのです。
家賃滞納された場合など
賃料回収や法的手段をスムーズに行ってもらえる。
これは、貸主側にとって本当に助かります。
そして、今回の強制執行も
保証会社経由で行ってもらったのです。
賃料滞納による明渡訴訟手続き
・まずは賃料滞納に対する催告を行います。
・明渡訴訟を行う。
・明け渡しの判決が出る。
・判決が出ても明渡をしない場合
強制執行の申し立てを行う。
・裁判所から一定期間に立退きを行う催告を行う。
・催告期間内に退去しない場合、強制執行を行う。
とこのような手順になります。
もちろん、借主が行方不明だったとしても
文書を送付し、それを証拠として保管する必要もある訳です。
何度も言いますが強制執行というのは
かなりの時間、手続きの煩雑さ・残された家財道具の保管、処分
などなど、大変な労力と費用がかかります。
だから、ここまで行うのはレアなケースではあります。
最終手段でもあります。
明渡訴訟は多くの労力と費用がかかります
今回のように、裁判所の執行官立会のもと
家財道具一式を運び出す。
そこまで行うのは、何度も言いますがそれほど多くはありません。
逆に、あっては困る事態なのです。
たとえ、置いて行った家財であっても
勝手に処分はできないのです。
今回のケースも、滞納が始まってから
明渡まで、一年近くかかりました。
それは、借主の所在がわからなかった、という事も
原因の一つでしょう。
所在不明でなくても、明渡訴訟までとなると
半年から1年かかる事が多いようです。
家賃は後で保証会社から支払われたとしても、
その他に様々なストレスもあります。
もちろん、入居時には審査も行い
特に問題がない、と判断し契約をしています。
それでも、こんな事が起こってしまうのです。
入居審査一つとっても大変難しい事になります。
そして、審査は厳しくならざるを得ないのかもしれませんね。
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