増加する空家、特定空家
増加している空き家。
行政でもこの空き家を問題視して様々な対策がとられています。
相続などで、利用していない空き家が増え
それを放置している事による問題が起きています。
その中でも特定空家に指定されると、
早急な対応が必要になってきます。
放置されたまま劣化が進んだ建物
先日売却を依頼された建物がありました。
この物件は、所有者は昔価格が安い、と購入。
購入当時は、どう利用しようか、と色々考えました。
ただ、建物は当初からかなり傷み、していました。
もちろん、だからこその金額だったのでしょう。
初めは自分の力で何とか修理しよう、
と考えました。
壊れた壁を一部剥がしてみたりしました。
思いつくままに手をつけても素人です。
それほど簡単に修理できる範囲を超えていました。
更に本業の仕事も忙しい事もあり、
その物件は、壊しかけたまま放置されてしまったのです。
もともと、屋根・柱・壁など大事な部分も傷んでいた建物。
何とかしようと手をつけたばかりに、
更に状態が悪くなってしまいました。
特定空家は著しく危険性がある、などの状態をいう
放置したまま数年が過ぎました。
もう建物は崩壊寸前と言ってもよいほど。
近隣からも「崩れたら危険なので何とかして欲しい」
と言われるほどになってしまいました。
売却して欲しい、と言われたので
取り合えず、物件の調査を始めました。
調査の為に市役所へも行きました。
すると、市は「特定空家」に指定していたのです。
特定空家
倒壊など著しく危険性のある状態である。
適切な管理がされず、著しく景観を損なっている。
周辺の生活環境の保全の為放置することが不適切。
などの状態のものを言います。
この物件は、正直これらの条件に全て当てはまります。
以前もこの物件の事を所有者から聞いた事がありました。
その時も実際に物件を見て、あまりのひどさに驚いたものでした。
修理どころか、早く解体するしかないのでは、
とお伝えした事もありました。
特定空家に指定されるまでには段階があります。
特定空家に指定されるまでには、
行政から改善されるよう要請がされます。
所有者に対し、始めは要請。
次に指導が入り、それでも改善されない場合に
勧告となります。
そこまでいくと【特定空家】に指定されてしまいます。
特定空家に指定されると、様々な処置がとられます。
まず、固定資産税の軽減措置から除外。
住宅用地は固定資産税の軽減措置を受けています。
それが、除外される事によって
固定資産税は、3倍、4倍になってしまう可能性があります。
更に、行政命令が出れば 50万円以下の罰金
というような処置が取られる事になるのです。
特定空家になる前に適切な処置を行いましょう
行政からの要請が助言・指示の段階で
早めに適切な処置をしましょう。
恐らくその段階まで進めば
建物は修理などは極めて困難となっているでしょう。
解体や、大きなリフォームなど
費用はかかるでしょうが、仕方がありません。
売却を考慮するのであれば、
購入者も同じように費用がかかるのですから、
その点を考え、適切な値段を提示した方が良いと思います。
放置したままの建物のある不動産。
一度見直される方が良いと思います
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