知人に部屋を貸していた。突然その知人が亡くなってしまった。
自分の所有しているマンションの1室を知人に貸していました。
その貸主さんが突然来られました。
分譲マンションの1部屋。
そのビル全体の管理を請け負っていた為
当社に相談に来られたようでした。
その部屋を貸していた人が亡くなってしまったそうです。
それで、何とかしてくれと言いにこられたのです。
入居者以外に身内の連絡先もわからない。この先どうするのか
突然のお話。
こちらは、何が何だかわかりませんでした。
何とかしてくれ。
と言われてもどうしようもありません。
まず、そのお部屋の状況を確認しました。
それによると、友達(?)なので部屋を貸していたそうです。
特に何の書類も無く、連絡先も本人の携帯電話しか知らない。
当然、連帯保証人もいなければ
ご家族などの連絡先も知らなかったそうです。
知り合いと言っても、よく聞いてみれば
ご本人の事もさほど知らないようでした。
2カ月に一度家賃を払ってくれていて
先月までの家賃はもらっていたそうです。
それが、3月に入って突然親戚と言う人から
電話があり、本人が亡くなったと言われたそうです。
貸していた部屋はそのままの状態。どうしたら良いのか
その貸主さんは、その連絡してきた方の
電話番号すら聞いていないのです。
本人の携帯電話以外何もわからない。
正直何かあったらどうするつもりだったのか
と疑問に思いました。
そして、本当に今回「何かあった」という状況になったのです。
亡くなった
という事以外、何もわからない。
誰が、貸していた部屋の後始末をしてくれるのか
亡くなった、と聞いてから
既に2カ月が経ったのですが
何も状況は変わりません。
親戚と言う人がまた連絡してくるだろう。
と思っていたそうですが
それきり連絡もない。
どうしようもない状態です。
鍵も持っていない。でも勝手に部屋に入って良いのでしょうか。
鍵も貸主は自分の鍵をその知人に渡していたので
鍵すらもっていないそうです。
部屋に行ってみても鍵がかかっていて入れない。
そこで、鍵屋さんに鍵を開けてもらおう
と思ったのです。
貸主だから勝手に部屋に入る事も出来る
と思ったのでしょうか。
確かに、このままではどうしようもありません。
でも、室内に入居者の荷物が残っている筈。
その荷物は勝手に処分する事はできません。
もし、大事な入居者の財産などあったとしたら
後々、トラブルになることが想像できます。
相続人を見つけて処分してもらうか、
相続人から所有権を放棄してもらうなどが必要です。
それも、出来れば文書を作っておくと良いでしょう。
幸い、亡くなった方には
最初に連絡してきた親族がいるようです。
だから、その方を調べなければなりません。
入居者の親族、相続人の調査も必要
連絡があった時に、電話番号すら控えていなかったのは
本当に残念です。
とにかく、貸主さんに、入居者と貸主との共通の知人がいないかと
お聞きしました。
もし、その方が親族などを知っていれば
そこから調べてもらう方法があるかもしれません。
お聞きしたところ、たまたま不動産業者の方がいるそうです。
もし、ご親族や連絡先をご存知なら話は早いかもしれません。
そうでなければ、相続人を調べるのに結構手間がかかりそうです。
司法書士などを頼んで、戸籍を追う必要もあるかもしれません。
費用も手間もかかりますが
仕方がありません。
契約書も無く知り合いに部屋を貸す。それには大きなリスクがあります
もちろん、貸主が誰かに部屋を貸す事は自由です。
契約書がなくても、問題はありません。
でも、立退き問題が起きたり家賃を払わなかったり
色々と問題が起きてきたときに困るのです。
不動産会社に間に入ってもらうとか
自分で契約書を作っておくとよいかもしれません。
貸し借りをめぐるトラブル、それは誰にでも、どんな場合にでも起きるものです。
契約書などがあれば、言った言わないのトラブルも防げるでしょう。
不動産会社であれば、契約時に緊急連絡先を聞いておく。
身分証明書の提示を求める
と言ったことも行います。
これは、何かあった時に必要な事項なのです。
面倒なようですが、不動産は財産の一つ。
簡単に考えると困る事があると思います。
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