賃貸契約には保証会社を利用する。貸主の安心が得られます。
賃貸借契約をするとき
入居申込書を記入し入居審査をします。
申込者の内容の他、連帯保証人も求められます。
ただ、最近は人的な連帯保証人ではなく
保証会社への加入を義務付けられることが
多くなりました。
やはり、保証会社を利用してもらう事が
契約する際には安心だからなのです。
初期費用を安くしたい。でも保証会社は是非利用して欲しい。
保証会社を利用する為には、保証料が発生します。
費用がかかるので、少しでも契約金を安くしたい。
という利用で、連帯保証人にしてもらえないか。
と言われる事も少なからずあります。
それでも、最近は保証会社を利用するのが主流であると言えます。
様々な滞納などのトラブルを経験し、
貸主・不動産会社もそのトラブルを回避するため
保証会社を利用するようになります。
それは、仕方がないと言えるでしょう。
まだ、保証会社利用がそれほど一般的でなかった頃。
連帯保証人を立てていた契約。
最近もこんなトラブルが実際にありました。
契約者と連帯保証人が家族で同居?そんな契約には危険が伴います
契約期間は、かなり長期間にわたっていました。
当初契約した時には連帯保証人を立ててもらいました。
連帯保証人をたてるという事自体には問題がある訳ではありません。
連帯保証人を利用する場合、大抵身内の方にお願いすることが殆どです。
以前は、勤務先の上司や友人をたてる。という事もあったようです。
その場合尚トラブルになる事も多くありました。
だから、保証ができ収入のある身内の方になってもらう。
というのが一般的な保証人の選び方でした。
ところが、トラブルが起きたこの契約。
契約者と連帯保証人が一緒に住んでいたのです。
部屋を借りるために高齢の親が契約者。
同居する子供が連帯保証人となる。
そんな契約だったのです。
契約当初も既に70歳を超えていました親。
多少の収入はありましたが、実質的に子供の収入で暮らす。
という事だったようです。
契約当社、当社はまだこの物件の管理はしていませんでした。
そこで、仲介し契約を締結した不動産会社に確認してみました。
すると、契約者と連帯保証人は初めから同居していたそうです。
それを承知した上で契約させていました。
紙一枚のみの簡便な契約書。
契約者と連帯保証人の署名捺印はありましたが、
明らかに署名したのは同一人物のようでした。
それでも、2~3年前まではきちんと家賃を払っていたそうです。
だから特に誰も問題にしなかったのです。
賃料の滞納が始まる。分割で支払うという借主。
その内契約者はかなりの高齢となり少しあった収入も減少。
連帯保証人である子供もコロナの影響もありましたが収入は減少。
子供は、親の通帳に入っていた家賃を使いこむようになりました。
契約者が家賃を支払わない場合、
連帯保証人にも請求する事になります。
でも、この場合契約者と連帯保証人の家計は同じ。
保証できる人はほかにいないのです。
いくら督促しても返事も支払もありません。
結局内容証明による解約通知を出す事になったのです。
そうなってから初めて連帯保証人である息子がやってきました。
もっともらしく分割で支払います、と手書きの手紙をもってきました。
その金額は、今まで支払えなかった人に
支払う事は難しいだろう、と思える金額でした。
高齢の親もあり、早急な明渡は難しいと思われます。
そこで、翌月から分割払いし一度でも遅れた場合は
即刻退去する、と約束しました。
滞納賃料は支払わず、結局明渡となる。
ところが、追い出されない。
と思ったのか、それ以降一度として
滞納賃料も月々の支払いも行われませんでした。
結局何度も明渡を請求。
時間はかかりましたが、退去してもらう事ができました。
でも、滞納賃料は一切支払っていないままです。
明け渡すまでの間の賃料も加算され、
結局滞納賃料はかなりの金額になりました。
これ以降の取り立ては、弁護士に依頼することとなりました。
貸主の泣き寝入りを少なくしたい。古い賃貸借契約は見直しが必要かも。
こんないい加減?な契約の仕方は、今では殆ど行われていないと思います。
賃貸借契約は確かに口頭で「貸す・借りる」でもできるのです。
でも、様々なトラブルや問題が起きるので
不動産会社が間に入り契約を結ぶのです。
契約書は法令改正やトラブル防止の為、年々複雑になります。
保証会社の利用も一般的になりつつあります。
保証会社の利用が進んだことにより、
昔と比べると、はるかに家賃滞納によるトラブルは減りました。
貸主は、追い出せればラッキー。
かなりの金額に泣き寝入りしかできなかった。
とか、夜逃げされてしまい
片付けや修繕工事にも多額の費用がかかってしまった。
そんな貸主の悲劇が少なくなってきました。
溜まった賃料の支払は、大変です。
契約時に出来るだけ今後のリスクを少なくする。
そんな契約が大事なのかもしれません。
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