ペットブームでもペット可物件を探すのは大変
ペットを飼いたい。
という方が、増えている最近。
賃貸でなければ、ペットを飼うのは自由。
でも、現在は賃貸に住んでいる場合。
ペットは簡単に飼えません。
なぜなら、ペットを飼っても良い、ペット可
という物件が非常に少ないからです。
でも、なぜこれだけペット飼育が問題になるのでしょうか。
ペット飼育の一番の問題点は建物に対するダメージ
問題点がいくつかあります。
まず、一番大きな問題は建物のダメージでしょう。
ペットを飼育した場合によくあるケース。
糞尿の汚れです。トイレのしつけをしていたとしても
うっかり床にお漏らしをしてしまう事もあるでしょう。
また、壁や柱で爪をといだり、かじったりする事もあります。
そうなると、壁や床を貼りかえる必要も出てきます。
また、尿の臭いなどクロスを貼りかえても、畳を貼りかえても
容易に取れるものではありません。
しつけが行き届いていないペットであれば、
賃貸のお部屋はかなりひどい状態になってしまいます。
傷だらけの壁や床。
破れて穴だらけのクロス。
尿のシミだらけの床。
見るも無残な状態になったお部屋。
退去時に確認し溜息が出る事があります。
飼い主不在時の吠え声や抜け毛の散乱も問題になります。
このように一番の問題は部屋を傷めてしまう恐れがある事です。
その他には、入居者が仕事で出ている時。
ワンちゃんが吠える声が近所からクレームになる。
という事もあります。
また、ペットの世話をした時の抜け毛を
そのまま共用部に捨ててしまう。
という事もありました。
そんなリスクがあるのだから、あえてペット可にしたくない。
と貸主が思うのも、当然かもしれません。
敷金を追加されても修復費用が足りますか?
このように、建物にペットがダメージを与えた場合。
一般的に、ペットを飼育する場合
契約時に敷金を通常より多く支払う事が多いと思います。
敷金1か月のところ1ヶ月分多く預けて2ヶ月の敷金を預ける。
よくあるケースです。
更に、契約書には
「ペットによる汚れ、傷み、臭いなどは借主の負担にて修繕する」
このような意味合いの文章が書かれています。
ペットがいなければ、床にシミがついたり、壁が傷だらけになる事も
ないかもしれません。
もちろん、ペットのせいでない傷みや汚れもあるとは思います。
でも、ペットを飼育していた結果、傷んでしまった室内は
修復するのも大変なのです。
ペットの臭い、かなりのダメージになります。
そして、思いのほか気になるのがペットによる臭いです。
ペットを飼育している人は、気づきにくいと思うのですが
室内に臭いがしみついてしまいます。
このペットの臭いは、なかなか取れません。
クロスを貼り変えたり、床を貼りかえても
なかなか臭いが抜けない事すらあります。
猫を飼っていた方が、長い間押し入れや床に尿をさせていました。
室内に入った途端に、その臭いがわかるほどでした。
押し入れの中は、木製なのでしみ込んだ臭いは
抜けるものではありませんでした。
業者に消臭作業を何度か繰り返してもらいましたが、
完全に臭いを抜くことは難しかった事もあります。
こんな風に建物を傷めてしまうと
その原状回復費用は、かなりの高額になってしまいます。
部屋一面クロスや床を貼替。
場合によっては天井の貼替も必要になるかもしれません。
柱もペットの爪で深い傷があれば、補修も必要になります。
そして、消臭作業も必要。
となると、大きな建物、部屋であれば
大変な費用がかかってしまうのです。
原状回復に多額の費用。借主に全て請求できますか。
退去時の立ち合いで、
費用が掛かるであろうことを指摘します。
それでも、その多額の費用を借主に請求するのは、
結構大変な事です。
特に最近は、建築資材はどんどん高騰しているのです。
莫大な費用がかかった場合
誰が負担する事になるのでしょうか。
ペットによる損傷は借主負担。
と言っても、全額借主が支払う事はできるのでしょうか。
また、全額借主に請求できるのでしょうか。
大抵の場合、貸主側もかなりの負担を
強いられる事になりそうです。
リスクを回避したい貸主。ペット対策を考えるのも良いかもしれません。
もちろん、ペットを飼育しても全く部屋を傷めなかった。
という事も当然あります。
「ペット」と書かれていたのに、本当にペットを飼っていたのですか?
と思う事もあります。
でも、どんな状況になるのか、どんな飼育状態なのか。
お部屋を借りるときには、判断できません。
そんな事から、リスクを回避したい。
と思うのは貸主側としては当然かもしれません。
だからこそ、ペット可の物件数はあまり増えていないのかもしれません。
最近ペットブームという事もあり、
新しい物件で初めからペット飼育ができるものもあります。
あし洗い場、キャットウオーク、ペット用の出入り口。
爪とぎのしにくいクロス。傷つきにくい床。
いたれりつくせりの建物もでてきています。
そのような建物は結構賃料が高い事も多いのですが、
それでもすぐに入居者が決まります。
もし、貸主側でペット可にしてもよい。
と考えるのであれば
ペット用の対策をはじめから考えておく。
というのも一つの考え方かもしれませんね。
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