鍵が無くて部屋に入れない。実は良くある賃貸トラブル

｢鍵が無くて部屋にはいれません！合鍵ありませんか？｣

切羽詰った様子で、入居者が駆け込んでこられます。

お部屋の鍵を会社に忘れてきてしまった。
キーホルダーにつけておいたら落ちて無くなってしまった。

こういう事は、実際に良く起こります。

当社で保管している鍵があるのなら、
取敢えず貸してもらいたい。
そんなＳＯＳです。

当社で管理しているアパートやマンションの場合、管理上の必要から
基本的には鍵を保管しています。

預り証を頂き、鍵をお貸しします。

それで問題が解決できることが殆どです。
もちろん、無くしてしまった場合などは
後日鍵を交換する必要も出てくることもありますが。

大家さんが自分で管理されているお部屋。
その場合は大家さんが鍵を保管しているので
お預かりしていない事もあります。

その場合は大家さんに連絡をとるしかありませんが。

鍵にまつわる問題は色々です。
その中でも、難しいケースがありました。

お部屋は分譲マンションの１室

エントランスもオートロックで、鍵のみで開けるタイプ。
オートロックと居室は、同じ鍵で開けます。
その鍵はオーナーと入居者の方のみが所有しています。
マスターキーを持っているのは、マンションの管理会社。

そのマンションの入居者が
「鍵が無くて部屋に帰れない」
と飛び込んでこられたのです。

入居者には2本鍵を渡してありました。
ご本人が1本とご実家に1本預けてあったそうです。

そのお部屋に、ある日ご家族が遊びに来ました。
鍵は持ってきていません。
そして、ご家族が実家に帰る際、入居者は外出中。
そこで、部屋にあった鍵を使って外から鍵をかけてしまいました。
そして、新幹線に乗ってそのまま実家に帰ってしまったのです！

マンションのオーナーは遠くに住んでいます。
鍵をお借りする事もできません。

マスターキーを持っている筈のマンションの管理会社。
そこも営業時間外の為　連絡が取れません。

居室の鍵だけなら緊急事態には、
鍵屋さんに鍵を開けてもらうこともできます。

でも、このような分譲マンションの鍵の場合
鍵屋さんに依頼しても、開けるのは簡単ではありません。
セキュリティー問題もあります。

本当に困った事態です。

ご本人は、何とかご家族に連絡を取ろうとして
何度も電話をかけ続けました。
その結果、遂に携帯の電池も切れてしまいました。

当社の開いている時間に困って飛び込んで来られた、
という訳でした。

不安と寒さで青ざめています。
中に入って頂き、まず電話をお貸ししました。

ご家族と連絡がとれても
すぐ鍵を受け取れる筈もありません。

まず、お友達に連絡をとり何とか
その夜は泊めてもらう事にしました。
その後、ご家族から鍵を急いで送ってもらいました。

トラブルは予想できない事が起こります。

セキュリティーが高いと思われるマンションの
落とし穴かもしれません。

鍵の管理には十分気をつける必要がありますね。
また、まさかの時の連絡先なども作っておくと良いかもしれません。