株式会社あすかハウジング
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2021年04月04日
ブログ

転勤の間賃貸に出した自宅。自分の家なのに帰れない。

昭和49年に新築で購入した家がありました。
静かな場所で気に入っていました。

ところが、近県ではありますが転勤となりました。
さすがに自宅からでは通勤は大変です。
そこで折角購入した自宅。
とりあえず賃貸に出すことにしました。

当然将来帰ってくるつもりで賃貸に出したのです。


貸主は将来戻るつもり。ところがその家が返してもらえない

賃貸に出した時は20年程前になります。

その当時は、定期借家契約という形式も
まだまだ一般的ではありませんでした。

そこで、契約時に帰ってくるつもりなので
 「明渡の際は立退き料等は支払わない」
と特約に記載し契約しました。

それから、5、6年経ち貸主も定年になり、
予定通り自宅に帰ろうと思いました。

約束通り借主に「賃貸借契約を終了したい」と伝えました。

すると、とんでもない、と断られてしまいました。

 

借主の権利を主張され、解約合意はとれない。

賃貸借契約を締結した当時。

立退き料は出しません、と契約書に記載しても契約形式は普通賃貸借契約。

借主の居住権は守られています。
貸主からの申し出でも、簡単に解約はできません。
特約に記載しても、借主に明らかに不利な内容は無効です。

 「お金が無いから出て行けない」
 「弁護士を5人も雇っている」

などと半分おどしのような事まで言ってきました。
立ち退き料は払わない、と言う特約はわかっています。
でも、立退き料を払ってくれ、という要求のようです。

確かに、立ち退き料を支払う、支払わないに関わらず
借主の合意がなければ解約はできません。

貸主さんは、それでも何年か待ってみました。
でも、話し合いすら持ってもらえませんでした。

持家に帰れなくなった貸主。遂に別にマンションを購入

高額な立ち退き料を支払えば済んだのかもしれません。

でも、貸主は、そこまでするのをためらいました。

今まで貸主が借りているマンションの家賃は
入ってくる家賃より高いのです。
この状態では、らちがあかない。

どうしても借主が住んでいたいのなら、仕方がない。

と結局貸主は家に戻る事をあきらめました。
そして、住んでいたマンションの近くで
分譲マンションを購入したのです。

その頃には賃貸に出してから既に10年ほど経っていました

借主は経年劣化が進む家の修理を要求。直してあげたいのに出来ない

その後も借主は住み続けました。

貸している家は、経年で傷みがひどくなります。
借主も丁寧に利用しているとは言えません。

そうしている内に借家は本当にひどい状態となりました。

ベランダが落ちそうになったり、
床が抜けたり、外壁の板壁は塗装も剥がれボロボロ。

更新のお知らせを出すたびに
借主は「家を直せ」と要求してきました。

もちろん、貸主側は必要な修理はちゃんとすると伝えています。
抜け落ちそうなベランダも、危険なので急いで修理しました。
その後も、更新時期になると
床を直せ、壁を直せ と言ってきたのです。

確かに床抜けも外壁ひどい状態。
修理するつもりで室内を確認させてもらうと
室内には山のような荷物
それをどけなければ工事はできません。

荷物の片付け代も出してくれ。
と言ってきましたが、そんな事は出来ません。

結局片付けたら連絡する。と言ったきり連絡はありませんでした。

そんな事を繰り返していました。

ようやく借主から解約申出が。帰って来たのはボロボロになった我家

そして、そんな状態から10年くらいたちました。

遂にその借主から解約すると連絡が来たのです。

明渡しになり室内に入ってみました。
中は、目も当てられないほどひどい状態。
まるで廃屋ではないかと思えるほど。
今まで、かなりひどい状態の物件の立会をしてきました
その中でも、指折りのひどい状況でした

この状態で良く住んでいたなと思いました。
退去の原因も、余りにも家の傷みがひどくなった為でした。

更新のたびに修理依頼を繰り返し
結局修理に協力しないので、そのままとなっていた貸家。

ようやく長かった貸家契約が終わりました。

貸主様が契約が終わった後

「根競べでしたね。」とつぶやかれました。

高齢の貸主様にとってようやく肩の荷がおり
ほっとした出来事でした。

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