賃貸業を止めたい。そんな時どうしますか?
貸主が高齢になり賃貸業を止めたい。
と言う希望が増えています。
そんな貸主からのご相談を受ける事が
最近増えてきています。
そのまま、売却したいという場合であれば
不動産会社では、もちろんお手伝いできます。
ただ立退きがからんでくると、問題は別になります。
自分で一生懸命管理していた貸主さん。だんだん年齢と共に管理も困難になり
先日ご相談があったケース。
お持ちのアパートはかなり古いもの。
なかなか空室が埋まらず、苦労されていました。
貸主さんは、空室が出るといつも自分で掃除道具を抱え
アパートに来ては、掃除をしていました。
そして、不動産会社に図面をもって
募集依頼に歩いていました。
当社が店頭に図面を出しているのを見ると
「安い!」「きれい!」
と自分で作ったPOP?のようなものを持ってきては
図面上に貼ってくれ、と頼みにこられました。
そんな貸主さんでした。
それでも、当社で2部屋お客様を付けた時には
大変喜んで頂きました。
それが、最後に一部屋空いてしまった時
ご家族から「もう貸すのをやめなさい」
と言われて募集を止めました。
一般物件でもあるので、お会いする事も無くなりました
そんな貸主さんでしたが、突然貸主さんのご家族が来店されたのです。
家族で話し合い不動産会社に相談しよう
貸主さんも高齢になり、自分で管理を出来なくなりました。
今までは全てお一人で行ってきたアパート経営
それが、もうできなくなってしまいました。
そこで、ご家族で話し合いアパートを止めよう
という結論に達しました。
現在の入居者に全て明渡てもらい、建物を処分しよう。
という事になりました。
でも、どうしたら良いのかわかりません。
不動産会社に管理を依頼していた訳でもありません。
賃貸借契約を仲介していた不動産会社はいくつかありました。
当然 当社もその中の一つ。
でも、貸主さんが【あすかハウジング】さんに頼んで
と言われたのです。
それで、ご家族が揃って当社に来店されたのです。
信頼されたのは、ありがたい事ですが
簡単な話ではありませんでした。
入居者に立退きしてもらいたい。簡単な事ではありません
ご相談は、入居者の立退きについてです。
当社が仲介した入居者も含め
他のお部屋の入居者も全て立退きをしてもらいたい
という内容なのです。
貸主さんがあすかハウジングさんに頼んでと
言われたそうです。
まず、立退きという事についてのご説明を致しました。
普通に借りて頂いている方に明渡をお願いするのは
簡単な事ではありません。
借主に落ち度が無い場合。
よほどの理由が無ければ、貸主から解約はできません。
お願いをして借主が納得して頂ければ合意解除が出来ます。
この合意が得られないのであれば、金銭による解決方法が出てきます。
本当に費用を全く要求することなく退去してくださる方もいます。
逆に全く話し合いに応じて頂けない方もいます。
貸主側の都合による解約のお話なので
そう簡単には行かない事もあります。
立退きという事の説明を細かにしました。
貸主のご家族は立退きに関する事を当社にお願いしたい
と言うことなのでした。
それは、現実的には難しい事なのです。
立退きは業務として不動産会社が行えない
もともと自主管理の物件
そのアパート全部を立退きしてもらう
と言うのは、大変手のかかる仕事です
それに対して費用をお支払いする。
という貸主側のお申し出なのです。
でも、この立退きに関する業務を報酬を受け取って行う。
これは、不動産会社の仕事ではないのです。
逆に、してはならない仕事になります。
このような仕事は、弁護士が行うべき仕事になってしまうのです。
もし、報酬を受け取って立退きに関する仕事をしてしまうと
法律に抵触してしまう可能性もあるのです。
その為、立退きだけ行って欲しい、という依頼は
申し訳ないのですが
お引き受けできないのです。
ご相談をお聞きする事もアドバイスをすることも
出来ます。
でも、報酬を受け取って立退きを行う。
本当に申し訳ないのですが
お断りせざるを得なかったのです。
これからも増えてくるであろう
立退きの案件
トラブルにならないよう
定期借家契約を利用する。
など、契約時から考慮しておくと良いかもしれません。
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