「事故物件」の告知基準について初めての指針。
入居者が死亡。
もし、室内で死亡されると【事故物件】として扱われる。
最近、かなり注目を浴びている事故物件という言葉
この事故物件という定義には、
きちんとした決まりも指針もありませんでした。
不動産会社の個々の裁量に任せられていたと言っても良いでしょう。
それが、今年5月末初めて国土交通省により
事故物件に対する告知についての指針案が公表されました。
事故物件をどこまで説明すべきなのか。
この事故物件という言葉
昨年公開された映画の影響もあるのか?
以前より聞かれる事が増えたようです。
来店されるお客様からも
少々相場より安いのでは?
と疑問に思われるとすぐ
「このお部屋、何かあったのですか?」
なんていわれます。
もし、何か があったのだったら説明はしていますよ。
とお客様にはお話していました。
でも、今までは「事故物件」について
どこまでを説明すべきなのかは、明確な定義はありませんでした。
だから、後で告知されなかった!
というトラブルもあったようです。
今回国土交通省が初めてまとめたのが
入居者が死亡した「事故物件」につき
不動産業者が入居予定者に伝えるべきかどうか
の指針案です。
事故物件を告知すべき基準。老衰・病死などは告知が不要
告知の指針案
〇告知が必要ない
老衰・病死
不慮の事故死
これは、階段からの天暦や入居中の店頭・誤飲事故など
〇告知すべき
他殺・自殺
事故死 (不慮の事故死以外)
事故死か自然死か不明で
長期間放置されていた為に臭い、虫の発生などがあった
病気がちだった入居者が、室内で亡くなった
とか、明らかに老衰 と思われる
今までは、そのような状況でも事故物件として扱うのかどうか
と悩ましい事案でした。
中には、救急車を呼ぶ状態で、入院後に亡くなった。
そんな時まで事故物件として扱われたことさえあったのです。
だからこそ、このような国土交通省による指針は
わかりやすくトラブル回避になると思われます。
賃貸と売買の場合は告知すべき期間などに違いがあります。
ただ、この告知すべき事案については
【賃貸】の場合と【売買】の場合とでは条件が異なります。
特に他殺や自殺、事故死の場合などです。
賃貸の場合であれば、死亡からおおむね3年間は「告知するもの」とし
それ以上の年月が経過した物件は告知する必要が無い
とされています。
売買の場合であれば、死亡からの期間にかかわらず告知が必要となります。
このような指針は不動産会社にとっては非常に助かるもの。
それでも、もしこの指針に基づいて対応したとしても
後でそれを知った入居者、あるいは購入者から
「知っていたら借りなかった」
などのトラブルになった場合
民事上の責任は回避できるものではない。とされているのです。
更に、これは指針案であり、法律的な縛りがあるわけではありません。
それでも、いつまでも事故物件扱いされて困る物件には
多少でも灯りが見えてくるのではないでしょうか。
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