賃貸借契約の【連帯保証人】。問題になる事もーーー
賃貸借契約時に必要とされるのが、【連帯保証人】。
それが最近では、【保証会社】と保証契約を締結してもらう。
という形態が一般的になってきました。
保証会社というシステムが産まれたのは、およそ25年くらい前でしょうか。
それが一般的に利用されるようになったのは、
もう少し後だと思います。
まだ保証会社利用が一般的でなかった頃。
連帯保証人を立てて賃貸借契約を締結していたのですが、
年々問題になることが出ているようです。
入居期間が長期にわたる。貸主・借主・保証人共に年を取ります。
賃貸借契約は一般的には、借主が解約したい。
と申し出るまでは、契約が継続されます。
場合によっては、かなり長期間契約が継続される事も
よくあります。
特に、昔から入居されている方ほど、生活が大きく変わらなければ
滅多な事では、解約されない方も多いようです。
長期間借りて頂いているのは、貸主側にとってはありがたい事です。
でも、それは貸主・借主ともに年を取っていくことでもあります。
更に、当時連帯保証人になって頂いた方も年を取っていきます。
更新契約時など、その契約の状況を確認するのに、
良い機会でもあるのです。
長期契約は更新時に内容の確認が必須。
長期間契約を継続して頂いている方の現在の状況を確認。
入居時から勤務先が変わっていないか、携帯電話番号に変更はないか。
それも確認できます。
更に連帯保証人様の状況を確認できる良いチャンスでもあります。
例えば20年以上入居している方。
入居時には親に連帯保証人になってもらいました。
その時は、50代で仕事もバリバリしていたので、
もちろん連帯保証人になって頂くのは何の問題もありませんでした。
でも、年齢は70歳を超え、仕事はリタイアしています。
連帯保証人としての保証能力に問題はないのでしょうか。
あるいは、初回契約時に既に60歳を超えていた方もいます。
当時は親が保証人になる。
というのが一般的でした。
でも、現在では80歳を超えている。
とか、先日はなんと90歳を超えている。
という保証人もありました。
それは、今まで逆によくそれで保証人として通っていたのだろうか。
という、問題でその時はこちらのチェック体制も問題ではありました。
長期間ご入居頂いていて、家賃の遅れもなく
特に問題になることもない。
という方の場合、貸主も「それでいい」
と言われることも多々あります。
でも、何かあったら。
と考えるのは当たり前のことです。
連帯保証人が高齢。保証してもらう事はできますか?
入居している方も、
退職する年齢になっているかもしれません。
もし、家賃の支払いが滞ったとしたら、
その滞納家賃を連帯保証人に請求できるのでしょうか。
何のための連帯保証人なのか。
と考えざるを得ません。
だからこそ、連帯保証人として保証能力が心配である。
そんな時には、連帯保証人の変更。
出来れば、保証会社の利用に切り替えてもらう。
その方向を提案していかなければなりません。
「親御さんは、お元気ですか?」
とさりげなく年齢や現在の状況を確認する。
それは、とても大事だと思います。
保証会社の利用が無かった時代。
滞納家賃を本人も保証人も支払えない。
大家さんが、結局泣きを見た。
という事がよくありました。
長い事借りて頂いている入居者はありがたいです。
でも、だからこそ起こる問題もあります。
更新時のチェックは大事なのです。
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