退去時の原状回復義務。どこまで必要なのでしょうか。
賃貸物件退去時に問題となる原状回復義務。
敷金で足りるのか、或いは費用を請求されるのか。
原状回復ってどこまで必要なのでしょうか。
退去した後に、支払いがでるのかどうか。
そこが、借主にとってはとても気になるところです。
自然の汚れや傷みは借主負担ではない。
通常退去時には立ち合いが行われます。
そこで室内の傷みや汚れを確認します。
傷みや汚れがあれば、それが借主の責任なのかどうか。
という事を含めて確認する事になります。
何年も暮らしていれば壁や天井なども自然変色するかもしれません。
住んでいるが故の汚れもつくかもしれません。
その場合は経年による損傷・劣化とみなされます。
その場合は、借主が負担しなくても良いとされています。
ただ、借主がクロスを破ってしまった。
ひどい汚れをつけてしまった。
建具や壁に穴をあけてしまった。
壁に釘を打ちつけた。
エアコンを一度も掃除していない。
などは借主の責任とみなされます。
借主責任であれば費用負担は借主になる事が殆どです。
入居期間の長短によっても借主負担費用は異なります。
ただ、借主負担となっても
全額を借主が支払わなければならない。
とは必ずしも言えません。
一面のみクロスが大きく破れていたとしても、
そこだけ貼りかえれば済むか。
と言うと他の面と、色が違いすぎてしまうので
他の面も貼りかえる必要が出てくるかもしれません。
そんな場合。
全ての負担を求められるか。
というと必ずしもそうでない事も多いのです。
部分負担で済む事もあります。
また、入居期間が長期の場合。
例えば、10年は入居していた。
という場合も、あまりひどい損傷でなければ
減価償却を考え、入居者負担がほぼない。
という事もあります。
まずは敷金(預かりクリーニング費用)からクリーニング費用を差し引きます。
もし、入居者に原状回復費用が請求されたとします。
その場合、敷金があれば退去時クリーニング費用と併せて
敷金から相殺する事になります。
ただ敷金で不足が出れば費用を請求されます
もし敷金の預かりが無い場合。
最近は敷金無という物件も増えています。
その場合でも、契約時に退去時ハウスクリーニング費用は借主負担。
となっている契約が多いようです。
契約時にクリーニング費用を支払っている場合や
退去前にクリーニング費用を払うケースもあります。
いずれにしても、通常クリーニングはその費用でまかないます。
だから、借主の故意・過失による室内の傷みなどが無ければ
そこで終わり、別途請求される事はないでしょう。
クリーニング費用以上に工事費用が必要にならないよう気をつけて暮らしましょう。
このように、原状回復費用を求められるのは
通常の使用方法以上に室内を傷めたと思われる場合。
また、入居中に適切な清掃を怠り
換気扇などがひどい油汚れがついている。
などの場合も費用が発生するかもしれません。
また、あまりに短期間で退去する場合は
入居期間が長い方と比べれば、汚れなどの請求は厳しくなります。
入居中は、普通に掃除をする。
建具、内装を汚さない。
など気をつけて頂ければ、
特に問題にはなりません。
うっかり壊したり、傷をつけた時などは
正直に伝えるようにして下さい。
原状回復は、普通に生活していれば
怖い事ではありません。
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