ルーフバルコニーは素敵です。 使用できますが、所有権はない?
分譲マンションを購入される場合、上階になると広いルーフバルコニーが付いているお部屋があります。マンションなどに良くある上の階の方が全体的に小さくなっていく場合に、下の階の屋上部分を上階の部屋でバルコニーとして使用できるものです。
高い場所にある事が多く、見晴らしもよく部屋からお庭のように使えるスペースがあり大変魅力的で人気もあります。
お花のプランターを置いたり、テーブルや椅子を置いたりしたいなどと、夢は広がりますね。
でも、このルーフバルコニーは、使用できるお部屋の方のものではないのです。
ルーフバルコニーに増築したマンション
ルーフバルコニーやバルコニーというものはマンションでは共用部になります。
バルコニー前のお部屋が専用で使用できますが、当然使用料を管理費と共に支払っている事が多いようです。
実は、以前からルーフバルコニーに建物をたてて使用していらっしゃる方がいて問題になっているのです。最近では、規約があり、室内の改装でも規約にのっとた形しか認められません。
ただ何十年か前バブルの頃など、管理組合もない分譲マンションもあり、かなりいい加減に売り買いされていた時代でした。
ルーフバルコニーに何と、6帖二部屋も建てられているのです。屋上部分に木組みをして部屋を増築。そして、登記までされていました。
現在の所有者は、その登記どおりの面積で購入されているのです。
もちろん、この増築部分は違法です。
建物全体にとっても、大変危険な問題となります。
増築されたバルコニーには多くの危険
増築部分を含めると50平米以上のお部屋です。
もともとの設計図を見ると、そのお部屋は30平米強の1DK位なのです。
ベランダに動かせない物を置くのは、消防法からも違反。毎年、その建物の消防検査があるたびに、撤去するよう是正勧告が出ています。(罰則はないようです)
それに、その屋上部分は建物があるため、防水工事や塗装工事が全く行えないのです。
バルコニーと建物の壁の部分に亀裂もはいり、下の階の天上からは常にひどい雨漏りがあり、遂に天井は剥がれおちてしまうまでになりました。
所有者の方は、購入時もちろんそのような事は知りませんでした。
そして、今現在もその広さがなければ購入の目的が達せられない。
ましてや、自分の費用でなぜ壊す必要があるのかといわれます。
下の階の方が一時そのお部屋を購入しようか、という話もありましたが、現在は立ち消え戸となっています。
先ほどもお話していたのですが、もし、ご自分で壊して直すか、それが納得できないのであれば、その問題を承知の上で買っていただける方を探す必要があるようです。
共用部の問題は軽くありません。
勝手に増築、改築も出来ません。くれぐれもご注意下さい。
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